MSP-REは、13B型ロータリーエンジン(654cc×2)をベースに排気ポートの位置がサイドハウジングに有るサイド排気システムを採用しており、高出力、低燃費、クリーン化を実現するエンジンである。
エンジンオイルの潤滑システムにドライサンプ方式を採用して、オイルパンを浅くすることによりエンジン全体をコンパクトにしている。
[サイド排気システム]
●出力への効果
MSP-REは吸気ポートの面積を 30%拡大することが可能となり、吸入空気量を大幅に増加させることができる。
現在、量産している 13B型ロータリーエンジン(654cc×2)をベースに、自然吸気エンジンでありながら、
最高出力は 220ps/8,500rpm(目標値)、最大トルクは 22.0kg-m/6,000rpm(目標値)を発生する。
ローターハウジングに排気ポートがあるペリフェラル排気システムの自然吸気ロータリーエンジンに比較して、最高出力で 33%向上している。
また、排気ポートが徐々に開口するため、排気の乱れが少なくなり重厚な排気サウンドを発生する。
●燃費への効果
サイド排気システムは、吸排気のオーバーラップがなく、排気ガスが吸入行程まで流入しないので、内部 EGR量を低減できる。
その結果、エンジン負荷が比較的低い運転状態でも燃焼が安定するので空燃比を薄く設定することが可能となり、
アイドル運転時の燃費が20%向上した。
●排出ガスへの効果
ペリフェラル排気システムでは、アペックスシール付近に溜まった未燃の HCを排気ポートに掻き出すのに対して、
サイド排気システムでは、アペックスシールが排気ポート上を通過しないため、排気ポートより HCが出にくくなる。
従って、HCは次の吸入行程に持ち込まれ再燃焼するので、排気ガス中の HCが大幅に低減される。
[ドライサンプ方式]
ドライサンプ方式は、別の場所にオイルタンクを移設することにより、オイルパンを浅くすることができる。
ロータリーエンジンはレシプロエンジンに比べ出力軸の位置が高いため、エンジンがコンパクトになり、
エンジンルームのレイアウトの自由度が増す。
MSP−REはエンジン本体の高さが、ベースになっている現行のアンフイニ RX−7に搭載している 13B型ロータリーエンジンよりも 55mm低くなっている。
■ 主要諸元
形式 | 2ローター・ロータリー |
総排気量 (cc) | 654×2 |
最高出力 (ps/rpm) | 220/8,500 (目標値) |
最大トルク (kg-m/rpm) | 22.0/6,000 (目標値) |
燃料供給装置 | 電子制御燃料噴射式 |