Concept Car RX-01
Last Updated on Oct.131996


[究極の操る楽しさ]
RX-01
RX-01 は、コンパクトな MSP-REが実現させたセンターミッドシップ方式の新しいレイアウトを採用し、後輪を駆動するクローズドボディーのスポーツカーである。

高回転までストレスなく加速感が持続するエンジンによる気持ちの良い走り、小さいヨー慣性モーメントによる優れた車両コントロール性、高剛性ボディなどによるダイレクトでシャープなハンドリングが、日常走行からサーキット走行に至るまで『操る楽しさ』を実現させている。



●気持ちの良い走り

RX-01 rear MSP-REは、13B型ロータリーエンジン(654cc×2)をベースとし、排気ポートを従来のローターハウジングから吸気ポートの有るサイドハウジングへと移設したサイド排気と、エンジンオイルの潤滑にドライサンプ方式を採用した自然吸気エンジンである。

サイド排気を採用する事により、吸排気ポートの開口タイミングをオーバーラップさせることなく吸気ポートを拡大する事が可能となった。その結果、高回転までストレスなく回せる高出力エンジンを実現した。

RX-01 engine
自然吸気エンジンでありながら最高出力は 220ps/8,500rpm(目標値)、最大トルクは 22.0kg-m/6,000rpm(目標値)を発揮する。さらに、排気ポートが徐々に開口するため排気の乱れが少なくなり、重厚な排気サウンドを発生する。
また、エンジンマウントの取り付け位置を、ワイドスパン化するとともにトルクロール軸に近い高さとするなど、エンジン振動を徹底して抑えている。



●コントロール性の高さ

MSP−REは、ドライサンプ化によってオイルパンを浅くすることができ、従来よりもさらにコンパクトなエンジンである。 その結果、従来の 13B型と比較してエンジンの搭載位置を後方に 205m、下方に 55mm移動させることができた。
しかも、燃料タンクやバッテリーなどの重量物をホイールベース間に配置するとともに、車体を軽量化するなど、アンフイニ RX−7よりもヨー慣性モーメントを約 30%低減し、車両のコントロール性を一段と高めている。
エンジン搭載位置が下がり車両の重心位置が低くなることによって、車両の安定性もさらに向上する。
RX-01 suspension
サスペンションには4輪ダブルウイツシュボーンを採用。
アーム長を大きく取り最適なサスペンションジオメトリーとすることによって、優れた操縦安定性を発揮する。
さらに、マグネシウムホイール、アルミ製ブレーキキャリパ&ローターやダンパーケースなどを採用してバネ下重量を軽減しタイヤの接地力を高めている。


●ダイレクトでシャープなハンドリンク

アンダーボディには、車両の前後に通したサイドフレームを左右に配置し、その間をクロスメンバーを用いて効果的に結合。 さらに、前後のバルクヘッドメンバー間に、センタートンネル上に設けた強固なハイマウントバックボーンフレームを採用するなど、剛性の高いボティを生み出した。
小さいヨー慣性モーメントと相まって、ダイレクトでシャープなハンドリングを実現している。


[斬新なデザイン]
ショート&ワイドプロポーションを採用したエクステリアは、MSP−REならではのユニークなフォルムを実現した。
センターミッドシップレイアウトによる超スラントノーズと低ボンネット、エアロダイナミックウイングが、外観上の大きな特徴である。 その上で、ホイールベース間の車体側面に独特な造形を取り入れてボリューム感を強調し、流れる様な美しさを造り出している。 また、ボンネットからテールエンドにかけてのウエッジ基調の造形は、ダイナミックな動きを表現。 インテリアは、スポーツカーの基本である機能を重視したデザインである。

RX-01 design RX-01 design RX-01 design
RX-01 cockpit
心地良いタイト感のあるコックビットは、ドライバーを主体に造られている。
メーターフードには大型タコメーターを中心に4連アナログメーターと集中ワーニングを採用するなど、 車両の情報をドライバーヘ瞬時に伝えられるよう配慮した。
さらに、タコメーター内にはシフトアップインジケーターを配置し、従来の音によるワーニングに視覚的なワーニングを付加することで、 オーバーレブを認識しやすくしている。


RX-01 front
●優れた空力特性

エアロダイナミックウィング&超スラントノーズは、空気抵抗を低減すると同時にフロントのダウンフォースを発生させる効果がある。
さらに、リアフロアーウィング&リアアンダーウィングなどの採用により、後方視界を妨げずにリアのダウンフォースを得ることができる。 その結果、高速走行でも安定した走りを実現している。


●CDLヘッドランプ
RX-01 CDL
フロントビューを精悍に見せる極薄タイプのヘッドランプは、光ケーブルを利用して放電管の光を左右のヘッドランプに導く集中光源方式(CDL/Central Discharged Lamp system)を採用している。 ハロゲンヘッドランプの 2倍の光量で夜間での視認性を向上させるだけでなく、集中光源をエンジンルーム内に配置することでヨー慣性モーメントの低減にも寄与している。




[高いユーティリティ]
RX-01 trunk
全長 4,055mm、全幅 1,730mmm、全高 1,245mmのコンパクトなサイズの中に、スポーツカーでありながら日常ユースにも対応できるスペースユーティリティの高いパッケージングを採用している。
全長、ホイールベース(2,345mm)ともにアンフイニ RX−7よりもそれぞれ 225mm、80mm短い寸法ながら、アンフイニ RX−7と同等の居住空間を実現し、2+2のシーティングキャパシティを確保した。さらに、コンパクトなリアサスペンションとデュアルサイレンサーの採用により、独立した深底トランクルームを実現し、9インチのゴルフバッグなら 2個積みが可能となっている。
また、室内の収納スペースとして、ドアポケットやシートバックポケットの他、リアシート中央部に小物入れやカップホルダーを備えたセンターコンソールを設けている。



[優れた安全性能]

意のままに操れる高い運動性能、低ボンネット高によるセダンと同等の前方下方視界など RX−01ならではのアクティブセーフティに加え、優れたパッシブセーフティを備えている。
SRSエアバッグシステムを装備するとともに、ボディの前後にクラッシャブルゾーンを設けて衝突エネルギーを効果的に吸収した上で衝突エネルギーを分散させるフレームワークを採用するなど、万一の事故の際にもしっかりと乗員を保護する。


●フロントのクラッシャブルゾーン

エンジンをフロントホイールセンターよりも後ろに搭載したセンターミッドシップによって、アンフイニ RX−7よりも 55mm短いショートオーバーハングながらも、バンパー先端からエンジン前端までの寸法は 70mm長くしている。
それにより、正面衝突時のクラッシャブルゾーンを充分に確保することができ。

●リアのクラッシャブルゾーン

後面衝突時のスペアタイヤとサイレンサーの挙動をコントロールし、リアのクラッシャブルゾーンを効率的に確保した。
特に、トランクルームの床面に設置したスペアタイヤは、取り付けブラケットを工夫することによって、衝突時に前方移動せず直立するようにコントロールしている。
その結果、後面衝突時のクラッシャブルゾーンを充分確保できると同時に、リアアクスル上に搭載した燃料タンクへのダメージを抑えている。

frame ●エネルギー分散フレームワーク

アンダーボディに採用したエネルギー分散フレームワークは、左右のサイドフレームと強固なハイマウントバックボーンフレームなどで構成されている。フレームに入る前後からの衝突エネルギーを、ハイマウントバックボーンフレームを通じてホイールベース間で効率的に分散させることにより、乗員の生存空間であるキャビンの変形を抑えている。

主要諸元 RX-01
寸  法 全長×前幅×全高(mm)4,055×1,730×1,245
ホイールベース(mm)2,345
トレッド(前/後)1,450
重  量 車両重量(kg)1,100
乗車定員(名)4
エンジン 型式 2ローター・ロータリー
総排気量(cc)654×2
最高出力(ps/rpm)220/8,500(目標値)
最大トルク(kg-m/rpm)22.0/6,000(目標値)
制動装置ブレーキ型式(前・後)ベンチレーテッドディスク
懸架装置サスペンション型式(前・後)ダブルウィッシュボーン
タイヤ&ホイール タイヤ(前・後)215/45R17・235/45R17
ホイール(前・後)17×8JJ・17×8.5JJ


<from The 31th Tokyo Motor Show Press Information and cooperation : MAZDA>
資料協力:マツダ株式会社 広報部



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