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日本は昂揚の真っ只中にあった。
夏の空に積乱雲の湧き上がる速さで夢がひとつひとつ弾け出した。
コスモスポーツ..........華麗なる'60年代の象徴
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●第18回オリンピック東京大会の開催に国中が湧いた '64年 10月
東京・晴海の第11回モーターショーの会場に1台のスポーツカーが滑るように姿を現わした。
そのクルマこそが世界初の 2ローター・ロータリーエンジンを搭載したコスモスポーツだったのである。
同じ 10月には新幹線が「東京〜大阪」で営業を開始。首都高速、名神高速道路(尼崎〜栗東)などハイウェイ網の拡充とともに、新スピード時代の幕開けを告げるにはふさわしいいかにも象徴的なデビューであった。
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●自動車ファンの熱い嘆息を誘ったコスモスポーツは、総距離 300万kmにも及ぶ走行テストの末、'67年 5月ついに発売となる。
高度経済成長の時代を反映して "マイカー・ブーム" も定着、翌 6月には自動車保有台数が 1千万台を突破するが2ローター、110ps のパワーあふれる加速感を味わえた幸福なドライバーはそんなに多くないはずだ。
●翌 '68年、コスモスポーツは 128ps にパワーアップされ当時の超特急 "ひかり" と同じ 200km/h の最高速を実現する。
ローターを意匠したエンブレムをその低くフラットなボンネットの先端に輝かせて、コスモスポーツは当時流行した「カッコイイ」という言葉そのままに、繁栄の時代の到来を全身で予言していたのである。
.......写真がページをまたがっている.....残念!