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満天に光を宿して、'70年代の朝が来た。
クルマは繁栄を、繁栄はクルマを増殖させた。
遥か碧色を羽ばたくように、
それはカペラ・ロータリーとのクルージングで始まった。
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●繁栄する日本を象徴するかのように、光輝に満ちた '70年代のスタートを祝福するかのように、大阪で「日本万国博覧会」が開かれ、世界 77カ国が参加、最先端のテクノロジーが披露された。
●この年、マイカーはさらに普及して4世帯に1台の割合となり、まだまだイギリスやフランス並みとはいかないまでも、都心部での交通渋滞は日常化してきた。
そんな状況下で8月から実施されたのが日曜日の「歩行者天国」。
第1回目は祭り気分も手伝って銀座で 23万人、新宿で 27万人と通常の休日の 10倍の人出を記録。一躍ブームとなって全国の商店街へと波及していった。
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●また、高速パトカーも続々と誕生し、救急車がサイレンから今日のようなフランス式の「ピーポー、ピーポー」に変わった。
そして空ではジャンボ機が定期航路に就航するようになった。
陸はスピード時代、空は大量輸送の時代というわけである。
●そんな変化の中で、日本の、特に若い層を中心としたモータリゼーションはさらに進化し、個性化、高性能化の動きは大衆車から上級車へと広がっていった。そのひとつの典型が、'70年 5月に発売されたカペラ・ロータリーである。
12A型 120psのロータリーエンジンを搭載、華やかな "ハーシャル・オレンジ "をテーマカラーに、おとなしいファミリーカーからの脱出を主張していた。
「ジャンボ機が飛ぶ、カペラが走る」のキャッチフレーズはまさに上昇気流に乗った社会とクルマの勢いを今に伝えている。