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時代は本物のクオリティを求めた。
表層の華美を捨て、シンプルさを指向しつつ、
人々は奥にある品質を重視し始めた。
「安らぎの空間」を携えて、ルーチェ快哉。
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● '77年 9月 3日、巨人軍の王貞治選手が 756号のホームランを打って、ハンク・アーロンの記録を破った。
彼の並々ならぬストイシズムが賞賛を浴びていた。
●折しも、"クオリティ・ライフ"の考え方が提唱され始めていた頃である。量より質、安易な快楽に流れず苦しくとも本物を指向する生活。
それは、どうもオイルショックを経験した上で定着した考え方の進化の姿だったようでもある。
消費、もしくは浪費することへの反省が、昔流の単純な節約へはいかず、"必要なモノを選び、使用する"という方向に踏みとどまった結果のようであった。
何が必要か、よく検討することを前提にし、必要なモノであれば思い切って質の良いモノを選択するという価値感である。
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● '77年10月に誕生した新しいルーチェは、そのテーマを「安らぎ」に求め、特に振動や騒音の除去を徹底的に追求したクルマであった。
これには、もちろんロータリーエンジンの持つ "滑らかさ" が重要なファクターになっている。
そのメリットを最大限に生かした上で、ボディ全体の遮音性を高め、高級なオーディオ、空調機構をフルに採用し、向上した住環境の質をクルマという移動空間に求めたのである。
この面でのクオリティの追求は、現代のクルマにも一貫している極めて究極的なテーマであることは言うまでもない。